理解度チェック — 総合演習と全問レビュー
通し例題とは別ケースで、区間変換・pmf・累積確率・最頻値・Poisson の和・相対的ばらつき、シミュレータの読み取り、コード読解までを一気に復習する。
最後は別ケースで通して解く
ここでは、ここまでの式を別ケースにそのまま持ち込めるかを確認します。区間変換、pmf、累積確率、最頻値、Poisson の和を一気に復習します。
講座全体の流れ: 導入 → pmf → 平均・分散 → 区間変換 → 実装。
総合演習で使うケース
チャット問い合わせが 30 分あたり平均 3 件来るとします。さらに別系統の監視アラートが 30 分あたり平均 2 件起きるケースも考えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問い合わせ | 30 分あたり平均 3 件 |
| 監視アラート | 30 分あたり平均 2 件(独立) |
| 使う近似 | e^-3 ≈ 0.0498 |
総合演習 — 別ケースで通しで解く
チャット問い合わせが 30 分あたり平均 3 件来るとします。さらに別系統の監視アラートが 30 分あたり平均 2 件(独立)起きるとします。
e^-3 ≈ 0.0498 を使ってよいです。
Q1. 30 分平均 3 件の問い合わせを、10 分区間で見たときの λ はいくつですか。
3 × (10 / 30) = 1。
Q2. 30 分あたり平均 3 件で、30 分でちょうど 0 件の確率 P(X = 0) はいくつですか。
P(X = 0) = e^-3 ≈ 0.050。
Q3. 同じ条件で P(X = 2) はいくつですか。
e^-3 × 3^2 / 2! ≈ 0.224。
Q4. 同じ条件で P(X ≤ 1) はいくつですか。
P(X ≤ 1) = P(0) + P(1) = e^-3 + 3e^-3 ≈ 0.199。
Q5. 30 分平均 3 件で、最も出やすい件数はどれですか。
λ = 3 は整数なので、最頻値候補は 2 件と 3 件の 2 つが並びます。
Q6. 問い合わせ(平均 3 件)と監視アラート(平均 2 件)を合算すると、30 分の λ はいくつですか。
独立な Poisson 同士は λ を足せる: 3 + 2 = 5。
Q7. 30 分平均 3 件の系と、2 時間平均 12 件の系を比べたとき、標準偏差 / 平均(変動係数)の意味で相対的ばらつきが小さいのはどちらですか。
相対的ばらつき(変動係数)は 1 / √λ なので、λ = 12 の方が小さくなります。
総合演習 — シミュレータと最小実装の読み取り
Ch5 のシミュレータと Ch6 の最小実装が、ここまで手で計算してきた式と整合しているかを確かめます。
Q1. Ch5 のシミュレータでプリセット かなり多い(λ = 9)を選んだとき、相対的ばらつき(変動係数 標準偏差 / 平均)の表示として正しいのはどれですか。
1 / √9 = 1 / 3 ≈ 0.333。シミュレータの readout もこの値を表示します。
Q2. Ch6 の samplePoissonKnuth で while (product > limit) のループ条件はどう読めますか。
limit = e^(−λ) なので、U_1 × ... × U_n > e^(−λ) は E_1 + ... + E_n < 1 と同値(E_i = -ln(U_i) / λ の累積和が 1 未満)。区間内にイベントの到着が続いている間ループを回し、超えた瞬間に止めます。
この講座の着地点
- 固定区間の回数データを見たときに、Poisson を使う発想が自然に出る。
P(X = k)とP(X ≤ k)を小さな λ で手計算できる。- 平均 = 分散 = λ、区間変換、Poisson の和を言葉と式の両方で説明できる。
- vanilla JavaScript の最小実装を読んで、自分で小さな計算ツールへ組み込める。