HB101
ハーバー・ボッシュ法を図と演習で理解する
空気中の窒素をアンモニアへ変える仕組みを、反応式・量論・温度と圧力・触媒・循環ループ・グリーンアンモニアまで、図解と 36 問の演習で一続きに学ぶ入門コースです。
図 → 量論 → 条件 → ループ → シミュレータ
全 36 問
ブラウザ内採点
シミュレータあり
所要
3〜4 時間
問題数
全 36 問
形式
7 章 + 概念シミュレータ
費用
無料
反応器の中だけでなく、冷却分離・再循環・パージまで含めて「1 つの装置」として読むと理解が進みます。
この講座で最初に作る直感
ハーバー・ボッシュ法は、空気に大量にあるが反応しにくい N₂ と、別途つくった H₂ を、高温・高圧・触媒の下で NH₃ に変える工業プロセスです。反応式だけ見れば N₂ + 3H₂ ⇌ 2NH₃ ですが、実機ではその前に原料調整と精製があり、その後に冷却分離・再循環・パージがあります。1 パスで全部が反応しないという事実が、ループ設計を必要にします。
このコースで繰り返し使う 5 つの見方
1. 中心反応を見る
N₂ + 3H₂ ⇌ 2NH₃ を、単なる暗記でなく「比」と「向き」として読む。2. 平衡と速度を分ける
低温・高圧は平衡に有利だが、速度や設備コストは別に考える。
3. 触媒の仕事を分ける
触媒は反応の速さに効く。平衡の向きを直接ねじ曲げるわけではない。
4. ループで考える
反応器だけでなく、冷却分離・再循環・パージまで含めて一つの装置として見る。
5. 前段と後段を切り分ける
グリーンアンモニアでは前段の H₂ 供給が主に変わり、後段の合成ループ知識はそのまま活きる。
章構成
1 導入 — なぜ空気からアンモニアを作るのか
5 問。食料・化学品・エネルギーとのつながり、N₂ の扱いにくさ、Haber と Bosch の役割分担、グリーンアンモニアの入口を整理します。
2 反応式と量論 — N₂ + 3H₂ ⇌ 2NH₃ を手で読む
6 問。1 : 3 : 2 の比、可逆反応、制限試薬、NH₃ を取り出す意味を小問で固めます。
3 温度・圧力・平衡 — 低温高圧が有利でも、それだけでは動かない
5 問。発熱反応、気体モル数の減少、低温有利と速度低下のトレードオフ、高圧化の利点とコストを扱います。
4 触媒と速度 — 鉄触媒が主役で不純物を嫌う理由
5 問。活性化障壁、鉄系触媒、プロモータ、Ru 系の位置づけ、不純物と不活性の違いを整理します。
5 プロセスループ — 圧縮・反応・冷却・分離・再循環・パージ
4 問。原料調整・圧縮・反応器・凝縮分離・再循環・パージ、グリーンアンモニアで変わる前段を押さえます。
6 シミュレータと最小モデル — 条件を動かして直感にする
4 問。教材用の toy model と vanilla JavaScript 実装を読み、条件がどう直感へ変わるかを手で追います。
7 総合演習と全問レビュー
7 問。ケース問題でループ全体を一つの装置として説明できる状態を目指します。
受講のコツ
- 本文を読んだら、その直後の小問をすぐ解いてください。読むだけよりも定着が速くなります。
- 量論問題は暗算で飛ばさず、
1 : 3 : 2の比を紙に一度書き出してください。 - 第 3 章の「平衡に有利」と、第 4 章の「速度に有利」を混ぜないことが最大のコツです。
- 第 6 章のシミュレータは第 3〜5 章で学んだ条件(温度・圧力・触媒活性・パージ率)をまとめて動かす総合モデルです。第 5 章までを通読してから触ると、各指標の動きが章本文の言葉でそのまま読めます。
開始前の前提
- 高校化学の反応式とモル比に見覚えがあれば十分です。
- 反応速度論や触媒表面科学の厳密な導出には入りません。まずは装置と反応の骨格を掴むことを優先します。
- このコースのシミュレータは教材用の簡易モデルであり、実プラント設計値ではありません。