理解度チェック
最後は 1 つのケースを通しで追い、所属度 → 発火度 → 集約 → 出力 が頭の中で 1 本につながっているかを確認する。エッジケース (発火しないとき・所属度が 0 のとき) もここで確認する。
総合演習は 7 問です (うち 2 問はエッジケースの確認)。第 1〜6 章の小問をクリアしていれば、計算はすべて見たことがある形にしてあります。間違えたときは、その場で正しい数値と考え方が出ます。
総合演習 — ここまでの流れを 1 本につなぐ
最後は室温 22℃・湿度 40% を題材に、所属度 → 発火度 → 集約 → 出力 をまとめて追います。Q5 は境界プリセットの観察問題、Q6・Q7 はエッジケース (発火が 1 本だけ・全ルール非発火) の確認です。
Q1. 快適の三角形 tri(20,24,28) で、22℃ の所属度はいくつですか。
22℃ は左の斜面なので (22-20)/(24-20)=0.50 です。
Q2. 乾燥の台形 trap(20,20,30,45) で、40% の所属度はいくつですか。
40% は右の斜面なので (45-40)/(45-30)=0.33 です。
Q3. 22℃・40% のとき、弱風ラベルの集約高さはいくつですか。
弱風を主張するルールの最大は『快適×乾燥→弱風』の 0.33 なので、集約高さは 0.33 です。
Q4. 22℃・40% をラベル中心近似で出したとき、最終出力はいくつですか。
近似では (20×0.33 + 50×0.25) / (0.33 + 0.25) ≈ 32.86% です。正確な重心法では約 31.09% になります。
Q5. プリセット『境界を観察』で、ファジィ出力からしきい値出力を引いた差はおよそ何ポイントですか。
約 70.13% − 50% = 20.13 ポイントです。境界ではファジィ制御が段差の手前から滑らかに持ち上がります。
Q6. エッジケース: 室温 24℃・湿度 55% では『快適=1.00、ふつう=1.00』で他はすべて 0 です。このとき発火度が 0 より大きいルールは何本ですか。
頂点どうしが揃うので『快適 × ふつう → 中風』だけが 1.00 で発火し、他の 8 本は所属度 0 を含むので min が 0 になります。境界を外れると 1 本まで絞れることもあります。
Q7. エッジケース: ある入力で集約高さが low=0.00、medium=0.00、high=0.00 になったとします。重心法の分母 (面積) はいくつになりますか。
クリップ高さが全部 0 なら μ_agg(x) もどこでも 0 で、面積 Σμ も 0 です。実装では分母 0 のチェック (例: area < 1e-9) を入れて、出力を安全側 (例: 0%) に決め打ちします。本講座の関数形では起こりませんが、ラベルを調整するときに必要な防御です。