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第 3 章

可行領域 — 制約の交わりを図で見る

切片・可行判定・交点を自力で計算し、可行領域の形を手で把握する。

第 1 象限内に、原点 (0, 0)、x 軸上の (8, 0)、内側の交点 (6, 4)、y 軸上の (0, 7) を頂点とする 4 角形の可行領域を示す図。境界線 2x+y=16 と x+2y=14 が右上で交わる。

各制約は「境界線と、その片側」を表します。全部を同時に満たす部分だけが可行領域です。

可行領域の形を言葉でつかむ

図が見えない環境のために、本講座の例題の可行領域を言葉で記しておきます。

  • 場所: 第 1 象限(x ≥ 0 かつ y ≥ 0)の内側だけ。
  • 頂点: (0, 0)(8, 0)(6, 4)(0, 7) の 4 点を結んだ凸四角形。
  • 境界: 下辺と左辺が座標軸、右辺は 2x + y = 16、上辺は x + 2y = 14

制約が増えても基本構造は同じで、境界線が増えると角が増えた凸多角形になります。

不等式は「線のどちら側か」を指定する

2x + y ≤ 16 は、境界線 2x + y = 16 のうち「それ以下の側」を意味します。x + 2y ≤ 14 も同じです。

このように、1 本の不等式は平面を境界線で 2 つに分けたうち、片側だけを残します。この片側の領域を 半平面と呼びます。LP の可行領域は 複数の半平面の共通部分、つまりすべての制約が同時に許す領域です。

判定のコツ
どちら側かを判定する際に迷ったら、原点 (0, 0) を代入してみます。真になる側が可行側です。

境界線はまず切片で描く

境界線を描く最短ルートは、x 軸との交点と y 軸との交点を求めることです。

  • 2x + y = 16 の切片は (8, 0)(0, 16)
  • x + 2y = 14 の切片は (14, 0)(0, 7)

ただし実際の可行領域では、両方の制約を同時に満たす部分だけが残ります。

理解チェック 1 — 境界線の切片

境界線を描くときは、まず軸との交点を取ると早くなります。

Q1. 境界線 2x + y = 16y = 0 とおくと、x はいくつでしょうか。

Q2. 境界線 x + 2y = 14x = 0 とおくと、y はいくつでしょうか。

可行判定は「代入して確かめる」

ある点が可行かどうかは、すべての制約に代入して確認します。たとえば点 (5, 4) なら、

  • 2×5 + 4 = 14 ≤ 16
  • 5 + 2×4 = 13 ≤ 14

なので可行です。残量まで計算すると、どの制約が効き始めているかも見えてきます。

理解チェック 2 — 残量と超過量

可行な点では残量を、不適な点では超過量を計算してみます。

Q1.(x, y) = (5, 4) の切断工程の残り時間を入力してください。

時間

Q2. 同じ点 (5, 4) の仕上工程の残り時間を入力してください。

時間

Q3.(7, 3) では、切断工程の制約 2x + y ≤ 16 を何時間超えるでしょうか。

時間

交点は頂点候補になる

2 本の制約がちょうど等号でぶつかる点は、可行領域の頂点候補になります。

2x +  y = 16
x  + 2y = 14

この連立方程式を解くと、両制約の交点が求まります。

理解チェック 3 — 2 本の制約の交点

2 本の制約がちょうど等号でぶつかる点は、可行領域の頂点候補になります。

Q1. 連立 2x + y = 16x + 2y = 14 の解の x を入力してください。

Q2. 同じ連立の解の y を入力してください。

第 3 章のまとめ

  • 各不等式は、境界線とその片側を表す。
  • 可行領域は、すべての制約を同時に満たす点の集合。
  • 境界線の交点は、後で最適性を調べる重要な頂点候補になる。